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2024年09月01日/ ひとりごと

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 『 水蛇Ⅱ 』  Gustav Klimt  1907














『 かいじゅうたちのいるところ 』 モーリス・センダック(作)  じんぐうてるお(訳)  1975/12/5

variety25今回の絵本のコーナーはこちらなんだけど、YouTubeにあったので、まずはご覧ください。

     ずっと前に全編紹介した、短編映画「I’m here」のスパイク・ジョーンズが映画化してます。
     この絵本を101分に膨らませて実写映画化してるので、興味があれば、ぜひご覧ください。
     
     スパイク・ジョーンズは、「マルコヴィッチの穴」とか「her/世界でひとつの彼女」の監督です。
     話が逸れちゃったけど、この絵本自体が歴史に残る名作であることは、間違いありません。














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 『 メーダ・プリマヴェージ 』  Gustav Klimt  1912

















にわに木が


にわに木がたっている
木のむこうにそらがひろがっている
そのむこうには
なにもない
いや
あるのだ
ほんとは
みえないけれど
きこえないけれど
うん
てでさわれなくても

それはなにか
そう
なんとよんでもいい
にわの木は
むかしからコナラ
あんしんする
なまえ
おぼえているかな
しんだ
あいつ
なまえのかずかず

あ きこえる
とおいおと
バイオリンと
ピアノ

いすにすわって
むかしのひとの
ほんをよむ
ことばは
いま
うまれたばかり
みたい
といかけられていないのに
わたしではなく
わたしのいのちが
こたえている

わたしは
うん
どこか
とおくへいきたいのだ
ここから
とおい
しらないのに
なつかしいどこか
そこには
はやしがある
ちいさなかわがながれている
そこへ

しらないことは
いつまでも
しらないまま
そう
しっているやまをみて
しっているうみのにおいをかいで
いきている
いまも

にわに木がたっていて
そのうえに
そらは
ある
ありつづける
わたしが
うまれるまえから
わたしが
しんだあとまで
たぶん

わたしがそういうと
あなたは
うなずいた

だまってうなずいた
あなたが
すきだ


谷川俊太郎  2020





















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 『 バージン 』  Gustav Klimt  1913














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variety25え~と、突然ですが、「オニヤンマくん」ってアイテム、みなさんはご存じでしょうか?
簡単にいうと、蚊の天敵はオニヤンマなので、近くに置いたり身に着けると、寄ってこない。

    と、まことしやかにささやかれておる代物です、はい。 真相は定かではございません。
    それを飴玉さんが自作してみたよ、自慢だよ、ねえねえ、すごいでしょ!?のコーナーです。

    我ながら、寝起きに見るとビックリするクオリティ。 割り箸とクリアファイル製とは思えません。
    無駄な殺生をしなくて済む点が、飴玉国憲法にかなっておって、大変よいぞよ(急に王様風)

    というわけで、ひさしぶりの「ひまなので…」のコーナーでしたあ。

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 『 ヘレーネ・クリムトの肖像 』  Gustav Klimt  1898



















『 Take the A Train 』  美空ひばり X JAZZ  1955

variety25美空ひばりが17歳のときに歌った、ジャズ・スタンダード・ナンバーです。
「A列車で行こう」は、誰もが一度は聴いたことがある曲だと思います。…なかったらごめん。

     ジャズ・ボーカルでは、ずっと前に紹介したルイ・アームストロングの「この素晴らしき世界」
     が有名だけど、彼の本業は天才ジャズ・トランペット奏者だったりする。

     ジャズ・ボーカルはほとんど聴かないけど、この美空ひばりの凄さって、一体何なんだろう。
















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          『 Nuda Veritas 』 (裸の真実)  Gustav Klimt  1899

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見る人に鏡を向けて真実を問う女性の上に、フリードリヒ・シラーの言葉、「汝の行為と芸術をすべての人に好んでもらえぬのなら、それを少数者に対して行え。多数者に好んでもらうは悪なり」













variety25 「生きる」 谷川俊太郎 → https://candyball.ti-da.net/e1762379.html

谷川俊太郎さんの有名な詩「生きる」の中では、「生きているということ いま生きているということ」のリフレインの合間に、ある種受動的に、あるいは不意に訪れる様々なエピソードが織り込まれていく。

その心地よいリズムの中に身をゆだねていると、唯一、唐突に、「かくされた悪を注意深くこばむこと」という一文が差し込まれる。

それだけは、受動的に自己に「訪れる」ことではなく、自己の能動的な意志のようなもの。

この違和感をどう捉え、教科書に載ってる詩なので、どう指導されたのか、ぼくの記憶にはない。
あのときわかっていたのは、これは倫理や道徳のようなものを指すのではない、ということだけだ。

今のぼくには、社会ではなく、世界からの訪れを受信するための周波数のようなものだと感じられる。

こどもたちが、目の前で起きているいじめに見て見ないふりをするとき、あるいは大人たちがそれを知りながら集団で隠蔽しようとするとき、醜悪な自己保身は、協調性というきれいな言葉に置き換わる。

そもそも嘘で作られている言語を、人の嘘でさらに汚した彼らに、「世界」が訪れることは決してない。
人が最初に使い方を間違えたおもちゃこそが言語で、それ以降の歴史は捏造された意味の悲劇だ。

小学校6年生のとき、多くの教員たちが見守る授業で「環境問題が解決することはない。どうしようもなくなるまで」と発言したら、きれいで前向きな言葉を期待していた大人たちは、怪訝な顔をしていた。

担任の先生を困らせてしまったのかもしれない。けれど彼は最後まで、ぼくに「自由」を教えてくれた。
世界が訪れるのは「わたし」に、ではない。世界と感応するのは、「いのち」なのだ。























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 『 接吻 』  Gustav Klimt  1908

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Posted by candyball at 14:00│Comments(10)
この記事へのコメント
なんと表現して良いのか…言葉が見つかりません。
昨日から何度もコメントを書いては消し、書いては消しを繰り返し…
私の内面にあるものを言語化する事は難しい作業だなぁと改めて思います。

以前に仰っていましたね。
境界の融合から、その底へと深まり、さらにそこから再び個が生成されるが、
それは以前の個とはもはや違います。と

私はそれの意味するところを真に理解することはできませんが、もしかしたら
感覚として捉えることは少しは出来るようになるのかもしれません。

最後に、一つ前のJAZZのお話、昔、自主規制しながら掲載した記事を思い出しました。
Posted by nyota at 2024年09月02日 22:25
追伸:オニヤンマ君、「モノタロウ」にいました。
飴玉さん作オニヤンマ君は、ホンモノ(?)にも負けないくらいクオリティが高いので
思わず吹き出してしまいました。
Posted by nyota at 2024年09月02日 22:32
nyotaさん

難しい記事にコメントありがとうございます。
今回はちょっとハードに書いちゃったので、コメントしにくいだろうなと。

一生懸命書いてくださって、うれしいです。
たぶんですけど、普段から少しずつ感じ方が変化してきてませんか?

ここでしかない世界観があるとは思うけど、何も感じない人は感じないし、
どんなメディアよりも刺激的に感じる人もいると思います。

あなたは後者だと思いますよ。
ですから理解よりも、まずはおもしろいが大切なんじゃないでしょうか。

ん? 自主規制した記事って何じゃろか?
こう見えて、しょっちゅう自主規制してるので(笑)

とりあえずJAZZの記事、よかったでしょ? まあ、実践編ということで。
チョーさんの銭湯コントが一番おもしろかったとは言わせません(キリッ)
Posted by candyballcandyball at 2024年09月03日 19:33
オニヤンマくんの、無駄に高いクオリティ(笑)

こういうのも入れとかないと、普段から難しいことばっかり言ってると
思われるのもあれなのでっていうか、そんなことはないですっ(キッパリ)
Posted by candyballcandyball at 2024年09月03日 19:41
飴玉さん

ありがとうございます。
牛の歩みのごとく…十数年かけてですが、少しずつ事象の捉え方・感じ方が変化していると実感しています。
今の私なら、あの時あんな事はしなかったかもしれない…と考えたりもしますが、
あんな事やこんな事も含めた過去の積み重ねで今の私がここにいるのだから、
やはり私は今ここにいる私で良いんだと思っています。

自主規制の記事はですね…谷川俊太郎氏の「みんな…」です。

それから、、、何をおっしゃいますか!
チョーさんの銭湯コントが一番に決まってます(笑)
音を媒介とした感覚の融合…一つというか溶け合っていましたね。(チョーさんのことじゃないですよ)
Posted by nyota at 2024年09月05日 21:37
余談ですが、モノタロウでオニヤンマくんを見つけて以降、私のPCはオニヤンマくんの広告だらけです(>_<)
Posted by nyota at 2024年09月05日 21:40
そうですね。結局のところ、「今」しか存在していないのですから。

てことは結構最近(?)書きましたけど、10数年前だと「5分前世界創造説」
って記事を書くのが精いっぱいでした。

今も言えないことはありますけど、とりあえず10数年越しの伏線回収です。
「時間論」については、あとはもう実感がともなうかどうかが大切ですね。

関係ないですけど、「日日是好日」って映画、ご覧になりましたか?
もし見てなかったら、ABEMAで12日(木)21時まで無料配信中です。

以前記事でおすすめしましたけど、樹木希林さんの最後の作品です。
Posted by candyballcandyball at 2024年09月06日 19:57
PCがオニヤンマくんだらけ(爆)
なんだったらPCの壁紙にしたら、毎日見られますよ、ドアップで(笑)
Posted by candyballcandyball at 2024年09月06日 20:01
飴玉さん

なんならオニヤンマくんのバッジもありますよ。胸元にはいつもオニヤンマくん♪

「日々是好日」は数年前に視聴しましたが、そろそろ記憶が薄れてきた頃なので、また観たいと思います。
五感で感じる。頭で考えようとせずに身体で覚える。
無意識下に落とし込まれる事で、そのものとなる…というような感想を抱いた覚えがあります。

またオススメがありましたら教えてくださいませ。

追伸:クリムトに影響を受けたエゴン・シーレの作品も、数年前に美術館で観ました。
なかなか見応えがありましたので、よろしければどうぞ
Posted by nyota at 2024年09月07日 23:14
そうですね。型を覚えることで、いつの間にか感じ方まで変化していく。
武道や茶道みたいに、「道」がついてるものって本来はそうだったはずです。

おすすめの映画は、「しあわせはどこにある」って映画、よかったですよ。
ただ、ABEMAで本日中まで無料なので、お時間があればどうぞってことで。

エゴン・シーレはクリムトの弟子…だったかな?

「ジョジョの奇妙な冒険」って漫画の作画が、エゴン・シーレの影響をモロに
受けてて、独特の世界観を作り出してるんですよ、あくまで推測ですが。
Posted by candyballcandyball at 2024年09月08日 13:22
 
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